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江南の秋


すばる & ジャック & PLEIADES

〜 玄徳様と呉の国を行く U 〜
2004 9/14 〜 9/21



5日目 9月18日 霧のち晴れ  *** 揚州(ようしゅう) *** 

P わ〜い!高〜い!(ぜぇぜぇ・・) 絶景〜!!(ぜぃぜぃ・・)

 S や、・・・・やっと・・さ、最上階?!

 J いやぁ、登りごたえがありましたねぇ・・・(汗)
  !!・・これはまた・・いい眺めじゃありませんか。揚州が360度一望ですよ。

 S 9層・・・だったわよね・・この・・大明寺の塔・・・・(←息切れが止まらない)

 J はい。ご苦労様でした。(白い歯キラりん←爽やかな微笑)

 P お姉さま、ほら、お水。

S ・・・・みんなして・・・年寄り扱い・・・しないでよ・・ね

J ええ。そのつもりですよ。 (^^)
  今日はハードスケジュールですからこのくらいで弱音をはいてもらっては困ります。
  大駆け足で揚州の名所を制覇していきますからね。記念写真を撮ったら下りますよ。
  さて、ではまいりましょうか。

S ええっ! 今やっと登りきったばかりじゃない!

J しかたがありません。他の見学予定地を見逃す分けにも行きませんからね。
  時間が無いので現地のガイドさんから、この塔、15分で登って下りてくるよう言われてるんですよ。

S できればもうちょっと・・この苦労に浸りたいわ・・・(TT)

J まぁまぁ。登りきったことに満足しましょう♪ それに高いところなら、まだ他にも色々登りますから。

P それ、エレベーターなんてやっぱりついていないわよね?

J 当然です。(きっぱり) 
  もちろん全て 『足ベーター』ですよ(苦笑) 頑張って下さいね。

S はい はい はぁ〜い。(←投げやり)


揚州の中心に座す文昌閣

揚州博物館(天寧寺)

揚州 唐城遺跡 この城壁がまた結構な階段で・・・

唐代の高僧・鑑真様が住職だった大明寺
ここから日本へ旅立たれた訳ですね。。。
鑑真和尚像→


天山漢墓博物館
 前漢時代・広陵王 劉胥のお墓

S 揚州って、中国皇帝のお気に入りの旅遊地だったのよね。

J 隋の煬帝
(ようだい)、清の康熙(こうき)帝・乾隆(けんりゅう)帝は特に揚州の風光を愛した皇帝ですね。
  ともに、運河に龍船を浮かべて北の地から江南へ何度も足を運んだとか。

P かたや暴君・かたや名君・・・絶大な権力者には違いないけれど。
  両方とも揚州が大好きだったなんて面白いわね。

S 暴君と名君は紙一重かもしれなくてよ。
  隋の煬帝は確かに過酷な土木建築や奢侈で人民を疲弊させたことで有名だけど・・・
  長い歴史のなかでは多大な益をもたらした皇帝でもあるといえるわ。
  隋の時代に中国を南北を貫いた「大運河」は今でも形は変えながらも利用されているし。
  歴代に渡って人や物資を運び、商業の発展に貢献し続けてきたのだから。
  現在進行形でね。

J その有名人にひかれて、こうしてわたしたちのように外国人もやってくる。
  偉いものではないですか(笑)
  さあ、その煬帝のお墓につきましたよ。

P なるほど・・・・・それでは、敬意を表して「合掌」 南無〜。



← 隋・煬帝(ようだい)のお墓

 揚州の町の北にあります。


J さあ、揚州での最後のお楽しみ。
  長江をフェリーで渡りますよ。
  渡っている間なら、バスを降りて甲板で
  長江を眺めてきてもいいですよ。  

S うっぷ・・・なんだかものすごく埃っぽいわ。
  排ガス?

P 一緒に乗ってるのほとんどトラックですもの。
  エンジンも切ってないし。
  お姉さま、足元気をつけて。

J このあたりももうすぐ大きな橋がかかりますから、
  こういった渡し舟も乗る機会はなくなっていくでしょうね。
  河を渡るのも風情があってなかなか良いものなのですが。   



  ↑揚州の渡し舟 
  対岸の鎮江との間を沢山のフェリーが
  行きかいます。


P そうね。高速道路の大橋では、こんなに近くに長江を体感することはできないものね。

S 風も水しぶきも大河の大きさも・・・今わたくしたち昔の人と同じ目線で物をみているのよね。
  船は違っても、昔の人もこの広い大河をこうして渡ったはず。よく覚えておくわ。




6日目 9月19日 晴れ  *** 鎮江 
〜「白蛇伝」の金山寺〜 ***  

S 「夫を奪いし金山寺・・・今こそ長江の淵に沈めてくれん〜〜!!!」
  チャチャンチャンチャン シャイ〜ン シャイ〜ン (←京劇ごっこ中)

P 『白蛇伝』クライマックス・金山寺攻め。まさにここがお話の舞台なわけね。

J そうですね。お話のあらすじをおさらいしておきましょうか。
  杭州西湖で恋に落ちた「許仙
(シューシェン)」と白蛇の精「白素貞(バイスーチェン)」は鎮江の町で
  薬屋さんをしながら幸せに暮らしていましたが、おせっかい悪役な金山寺の法海和尚が
  「許仙」に彼女の本性が蛇だと告げ金山寺にかくまってしまいます。
  幸せを引き裂かれた「白素貞」は夫を取り戻すべく、長江の水族達を呼びよせ、
  金山寺に向かい全霊をかけて身重の体で戦うのですが・・・・
  最後には法海和尚の法力によって杭州の雷峰塔に閉じ込められるんですね。

P そんなぁ〜 かわいそうすぎるわ〜っ!!彼女なんにも悪いことしてないじゃない。

J だから一番最後に「白素貞」の忠実な侍女「小青」が、剣の修行をして何年か後に
  雷峰塔を破壊して彼女を救い出すというくだりがついているんですよ。
  みなやっぱりかわいそうな「白素貞」をそのままにしておきたくなかったんでしょうね。
  
S 「ああ愛しいだんな様!なぜにわたくしを置いていったのですか・・」(←まだやっていた)

P ・・・・・・・恥ずかしいから置いていきましょうか ジャック兄さま。

金山寺

中国仏教の一大聖地です。
ひときわ高い慈寿塔はまさに鎮江のシンボル。

山を覆いつくす伽藍に
「寺の中に山がある」と評される程です。
金山寺の境内で、とってもかわいい
美少女たちに会いました。  →

現代版「白素貞」&「小青」?(笑)





7日目 9月20日 晴れ  *** 世界遺産・蘇州 ***  

J 随分綺麗な街並みですね。蘇州は何度か通りがかっている経験はあるのですが、
  実はこうしてじっくり街の中を行くのは初めてです。

S 中国園林の代表が集まっている都市だったわね。
  『世界遺産』に指定された庭園が9つもあるのよね。

J 『滄浪亭・獅子林・拙政園・留園・網獅園・環秀山荘・芸圃・藕園・退思園』です。
  これらはみないわゆる 「中国のお金持ちの豪邸」。
  皇帝の宮殿とは違ってすっきりと落ち着いた感じがしますね。
  今回はそのうちで、もっとも広い面積を誇る『拙政園』へまいります。

P すご〜い。まさに「高級官僚の別荘」・・・・・さすがに雅で品がいいつくりだわ。
  ほんの数歩歩くごとに風景が変わっていく。素敵♪

S 本当ね。わたくしこういうしっとりとした雰囲気大好き♪ 
  ああ・・一日中でも散策していたいわ。
  できることなら清朝のお衣装を着て、のんびり蓮池を眺めたり♪

J いいですね。こういうところでお茶を飲むのもまた素敵でしょうね(微笑)



世界遺産

・拙政園(せっせいえん)



虎丘 斜塔

お祭りでの中華な舞

蘇州のバス停  風流〜♪


S 温暖で、物資も豊かで・・・「地上の楽園」とは良くいいえているわね。

J ええ。『上有天堂、下有蘇杭』(天上には天国があり、地上には蘇州・杭州がある)
  という諺がありますが、水運が発達して、米の穀倉地帯で、絹の産地。
  昔から非常に豊かな地域でした。
  今も自由経済の波に乗って成功をおさめている地域の一つですよ。
  また、大都市上海も日帰りできる距離ですからね。

P 上海よりも落ち着いていてずっと暮らしやすそう。緑も多いし。
  高層ビルが規制されているせいもあるけど、古都の雰囲気がとても心地いいわ。

J 開発の仕方が世界遺産にあわせて徹底していますね。
  日本の古都もこれを参考にすると随分勉強になるような気がいたします。


大運河 蘇州付近

呉の孫権が創建とされる瑞光塔

盤門



8日目 9月21日 くもり時々雨  *** 
上海 ***  

(ブレイクタイム IN 新天地)

P 珍しく小雨なお天気。でもそんなに気にするほどではないわね。

S いままで雨が全然降らなかったことがラッキーだったわ。
  とうとう、最終日ねぇ。名残惜しい。昼にはもう空港よ。

J お待ちどうさまです。アメリカンはどちらでしたっけ?

P わたくしよ。 このおやつのラスク美味しいわね。(パリパリ)

S 新天地ねぇ・・・・今上海で最も話題の人気スポットってきいていたけど。
  普通に喫茶店が並んでいて高級ブティックがあって・・・。
  特に代わり映えのない普通の繁華街かも。映画も全世界共通な内容だし。
  確かにレトロ調でお洒落ではあるけれど・・・ちょっと物足りないような、寂しいような。

P ほとんど日本と変わらないものね。(苦笑)

J 大都市はどこもそういう傾向ですね。
  人の行き来が激しい分、文化や環境も均一化してきています。
  だからこうして違和感なく普通のレギュラーコーヒーも飲むことができるんですが。

S スターバックス・・・・一体何軒あるんでしょうね。

P そういえばさっき回転寿司もあったわね。(笑)

S 中国に来てまで日本料理を食べたいとは思わないわ。
  やっぱり中華よ中華! 
  ・・・・・それにしてもおいしかったわぇ。今回の旅行のごはん最高だったわ。

J ええ。江南の味付けは一番日本人と相性がいいですからね。


上海っ子のデートスポット 新天地
   
上海博物館収蔵品






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