中華街へ         U 



江南の秋


すばる & ジャック & PLEIADES

〜 玄徳様と呉の国を行く T 〜
2004 9/14 〜 9/21



S ああ・・なんとか無事に帰ってこれたわね。
  久々の団体旅行だったけれど・・ ジャックお疲れ様。

J いえ・・本当に初日はどうなることかと思いましたが。

P 本当に大変だったわねぇ。よりによって・・・参加者の中に
  「パスポート」忘れて空港にいらっしゃったお客様が出るとは思わなかったわ。

J あははははは・・・・・確かに最悪の事態でしたね。
  お金や荷物は忘れてもなんとかなりますが、パスポートだけは誰にもどうしようもできません。

S 本当ね。 皆様、海外へ行くときパスポートだけは絶対に忘れちゃだめですよ。

波乱含みの初日 9月14日 晴れ  *** 杭州 から 紹興へ *** 


J さて、今回は歴史の旅。
  実は長江の南、いわゆる「江南」は昔から日本人にとてもゆかりのある土地なのですよ。

P たとえば?

S 有名どころは 『遣隋使・遣唐使』 の関係ね。
  日本は中国から文化を持ち込んだでしょう?
  そのほとんどが寧波の港から上陸してこの江南地域、紹興や杭州、蘇州を通っているのよ。
  江南の大運河を渡って、北の洛陽や長安(西安)の都までね。

J はい。日本人の主食のお米も江南から稲作文化として渡って来ているようですしね。
  仏教も漢字も技術も、もちろん人も。ほら、『鑑真さん』なんて特に有名です。

S 水墨画で有名な 『雪舟』 も江南の地を訪れていて、何枚も江南の絵を描いているわよ。

P ふぅ〜ん。 確かに緑が多くて、運河も網の目のよう・・・。気候も温暖でいい所だわ。
  ん?なんだかさっきから甘〜い独特の香がまとわりついているような気がするのだけど・・・・。

J ああ、紹興(しょうこう)の町にきていますからね。 「紹興酒」 の香ですよ。
  中国のお酒で最も日本人に有名な 「紹興酒」 のずばり産地です。
  この町ではどこもこの香りですから♪

S そういえば、ホテルの部屋もこの香がしたような・・・。
  飲まなくてもそのまま酔ってしまいそうじゃない。
  紹興酒って・・・よく考えてみれば奈良漬の香にそっくりじゃないこと?

J あははは・・まぁ・・そうとも言えますね。(^_^;)


波乱含みの初日・・杭州空港着

ホテルチェックイン♪

紹興・魯迅の作品中に出てくる「咸亨酒店」にて

書道の聖地 「蘭亭」

紹興酒の熟成用カメ

紹興酒 試飲中♪熟成の長いものほど美味しいです。
10年を越すと「老酒(ラオジュウ)」と呼ばれます。


(IN 紹興のホテルにて)

P わ、見て見て! 新庄選手がテレビに出てるわよ!

S え? 日本の番組うつらなかったってさっき言ってなかった?(TV覗き込み)

 P ほら、これこれ!

 J ぶっ(噴出し笑い) 本当だ。(くすくす)

 S なるほど・・ (苦笑) これ、けっこうイケメン時代劇じゃない。

 P ええ♪すごくじっくり見てみたい番組だわ。



美形ぞろいな時代劇・・なぜか怪しい日本の武士も登場。続きがすごく気になりました。





ロードオブザリング・二つの塔
もTV放映されていました。(白黒で)

フロド=佛羅多
サム=山姆

ですって。当て字って面白いですね。



2日目 9月15日 晴れ  *** 河姆渡
(かぼと) から 杭州へ ***  

J 今日は悠久の歴史・中国をじっくり堪能していただきましょう。
  普通の観光ではまず訪れない 『河姆渡(かぼと)遺跡』 までまいります。

S 確かに・・・これだけのために丸1日費やす団体旅行はないわね。

J まぁ、杭州との距離が高速に乗って片道約2〜3時間ですからね。
  往復でかなりの時間を割いてしまいますから中国人でも行くことはめったにないそうですよ。

P 物好き集団・・・・(ぽつっ)

S 失礼な。歴史好きとおっしゃい。

J はいはい、そこまで。ではまず河姆渡博物館へ見学にまいりましょう。
  7000年前の人々の知恵と技術力には目をみはるばかりですよ。
  石器だけで大きな木を切り倒し建築物を作りあげ、細かな細工、なんと針までつくっています。

P 器用よねぇ・・ どうやってこんな細い針の穴をあけたのかしら?
  今の人に作れっていっても、どうすればいいかちょっと分からないわね。昔の人ってすごい。

←7000年前の中国で最も古い稲作遺跡
 「河姆渡(かぼと)遺跡」前にて (昴)

 高床式建物を支えていた『足』の部分が
 大量にそのままの姿で発掘されています。

杭州歴史博物館

六和塔

杭州名物・龍井茶(最高級緑茶)



3日目 9月16日 晴れ  *** 杭州 ***  

S いいお天気ねぇ♪ なんて綺麗な西湖の風景かしら・・。
 (↑ ゆったりと 貸切屋形船 で 西湖遊覧中)

J まさに地上の楽園ですね。
  マルコポーロが 『世界で最も美しい都市』 と絶賛した大都市がこの 『杭州』です。

P すごい!西湖の周囲一面が碧の大庭園。春夏秋冬、どの季節でも綺麗だわきっと。
  まぁ! 孔雀があんなにたくさん放し飼いにされてる! なんて優雅なの!!
  わたくし、決めたわ!新婚旅行は絶対ここがいい♪
  湖のほとりをダーリンと二人でラブラブデートよ♪(←あまりの美しさにぞっこん惚れこみ)

J それはよかった。では、ぜひお相手をみつけてくださいね(苦笑)



貸切屋形船で西湖遊覧 ・ 

玄徳様ご満悦♪

南宋官窯博物館・磁器を焼いた登りがま跡
      浙江省博物館    収蔵品   シルクの糸片、縄、布片↑         清朝時代の軍服↑ 



J 杭州は伝統や歴史がとても長いので、昔から中華文化の集積地でもありますね。
  「印鑑」作成や鑑定についてはここ杭州の『西冷印社』が今でも最も有名な権威を誇っています。

P 書画に印鑑は欠かせないものね。 印字も書画の上では「芸術品」なのでしょう?

S ええ。そうよ。 せっかくだから、わたくし自分の印鑑をここで彫ってもらうわ。

P いいお値段するって聞いたけど・・・?

S まぁ一生ものだし。
  店員さん、文字は隷書体で・・・石はこれね♪

P うゎ、猫目石?!

S 綺麗な緑だわ♪ 牛若姫の目にそっくりでしょう(^^)♪  

J 館の実印はこれになるようですね。
  昴お嬢様からのお手紙にはこの印鑑が押される事になりそうです。

  
西冷印社 中華の印鑑の権威です。

杭州の古刹 禅宗・霊隠寺

飛来峰の石仏



4日目 9月17日 晴れ  *** 烏鎮
(うちん) から 揚州 へ ***  


 P 今日は又ものすごい快晴ね。暑〜いっ 汗だくだわ。

 J ではこちらをどうぞ。菊花茶です。 熱さましの効果があるんですよ。

 P 熱っ・・・でも今度は舌を火傷しそう・・(ふーっ ふーっ ずずずずっ)

 S 清清しい味だから、飲んだ後はすっきりするわよ。(微笑)

J 水郷で有名な「烏鎮(うちん)」に来たことですし、せっかくですから水路を小船でまいりましょうか。

S 賛成♪ まぁ♪手漕ぎ舟ね。風情があっていいじゃない♪

J そっと乗って下さいね。揺れますから、あまり船内ではしゃぎ動かないで下さい。

P 水面を通る風がすごく涼しくて気持ちいい〜! 
  それに、水の反射光が両脇の壁をゆらゆら照らしていてすごく綺麗。
  石橋を潜り抜けたりもするしとっても楽しいわ・・・・・中華なベニスね。

J 実際にこの町は昔ながらの水郷の家で生活している風景も見ることができますしね。

S ちゃぷ〜ん・・・・ とぷ〜ん・・・  っていう、このスローな船の感じも素敵。
  できることならいつまでも乗っていたいわね。


小船で烏鎮の水郷めぐり

烏鎮の特産 藍染の天日干

これでもか・・の晴天です。初秋の猛暑

烏鎮の豪商のお屋敷

とても立派で部屋もたくさん・・
まるで迷路のよう。・・どこまで続く?

P きゃぁぁぁ〜〜♪ あっちもこっちも仔猫ちゃんが!みてみてお姉さま!

S きゃ〜ん♪かわいい! ね、ほら、この仔たちちっとも怖がらないわ♪なんて人懐っこいの!
 (なでなで ごろごろ  ←中にはそのまま寝込んでしまう大器なヤツも・・)

J 本当ですね。この町は車もはいれませんし、動物たちにはとても安全なのでしょう。
  町の人たちみなさんで仲良く飼っていらっしゃるのかもしれませんね。
  ほら、あちらにはワンちゃんがいますよ。

S わ〜♪ このこもすごくいい子よぉ〜♪(←動物好きメロメロ)

P これが本当の招き猫かしら。このこたち、ちゃんとお店の前で観光客呼び寄せているもの。(笑)

J はは・・もしかしたら「営業部長」なのかもしれませんよ。

烏鎮のニャンコちゃんとワンちゃんたち♪



〜烏鎮を出発、一路揚州へ向けて北上、バスで爆走5時間。 長江にかかる巨大な橋「江陰大橋」通過〜
J お嬢様方、長江ですよ!

P うわぁ! 水面が夕日に輝いてる!

S さすがは中国の誇る大河ねぇ・・広いわ!

J 大黄河は昔渡りましたから、これで2大河を制覇ですね(微笑)

S ふふふ。そうね。

P ねぇ、もうそろそろ揚州につくの?

J う〜ん・・すみません、まだ・・・・もう少しかかりますね。

S 多分、揚州到着は日が暮れてからになるわよ。あとかるく90キロはありそうだから。

P ふえぇん・・もう半日バスでつっ走っているんだけど・・・じゃあまだ1時間以上?

S そうね。(笑) ほら夕日が綺麗よ。 中国の夕暮れも独特だからいいものよ。
  地平線に近づくと眩しくなくなるの。真っ赤な太陽が凝視できて日本とは全然違うでしょ。

P それって、単に大気が埃っぽいってことじゃないの?

J あの・・・・黄砂とか水蒸気の関係とは思ってもらえないのでしょうか・・・(複雑な苦笑)





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